『ETOPO2v2-2006』 標高グリッドデータの利用

  ETOPO2は,NationalGeophysicalDataCenter(NGDC)が公開している地球全域(海域を含む)
2分グリッド標高データである。DL形式はbin,rawなど種々のデータ形式がDLできるようである。今回は最も一般的なBIL/HDR形式を利用してGISへのインポートする方法を公開する。

1.DLサイト
 http://www.ngdc.noaa.gov/mgg/global/global.html
 HP左側の 『2-minute Gridded Global Relief
         new(ETOPO2v2 2006)』     より ETOPO2 に入る。
 データのDLはFTP形式で,HP中の青帯表示部分の 『download ETOPO2v2』 よりFTPサイトに移動。 『make custom grids (grid-centered)』においては任意の範囲でグリッドデータを切り出しDLする事が可能。データの構造等に精通していればこちらからDLする方が効率がよい。今回は縦横45°にさ区分されたデータ『download ETOPO2v2』を利用する。

2.FTPのDL方法
 FTPサイト内にはデータ形式やデータ作成法の異なったデータが複数準備されいて,どのデータを利用するかわからなくなってしまう。この場合はサイト内のドキュメントを開いて確認する必要がある。今回は種々の状況を考えて,セルセンター形式(セルの中心に標高値を持っている形式)のbinファイルを利用することとした。

 @FTPサイトのトップページから 『ETOPO2v2c/』フォルダー内に入る。
 

 Aさらに 『45_deg_squares/』 フォルダー内に入る。
 
 
 Bさらに 『LSB』 フォルダー内に入る。
 
 Cデータ一覧より必要なデータをDLする。(ブラウザの機能でOK)
 データはgz形式に圧縮されているがLhacaで解凍可能。解凍すると *.bin ファイルが生成される。

3.BIL/HDR形式ファイルの作成
 解凍で生成されるbinファイルはバイナリ形式標高データで,bil形式と全く同じ構造を持つ。従って,HDRファイルをテキストエディターで作成すればGISにインポート可能になる。
 DLしたbilファイルの名称はDEM範囲の左上座標となっている。従ってこの名称を利用してHDRファイルを作成する。
 45N000E.bin ファイルを例に手順を示す。
 @45N000E.binの拡張子を bil に変更する。
 A45N000E.hdr ファイルをテキストエディターで作成
   nrows 1350
   ncols 1350
   nbands 1
   nbits 16
   byteorder I
   layout bil
   ulxmap 0.016666666666
   ulymap 44.98333333333
   xdim 0.03333333333
   ydim 0.03333333333
   skipbytes 0

   nrows,ncolsはドキュメントより,データサイズはすべて1350×1350。
   xdim,ydimは 45°÷1350 より算出
   ulxmapはファイル名の「000E」より,0+xdim(0.03333)/2より
   ulymapはファイル名の「45N」より,45−ydim(0.03333)/2より算出。

 以上の処理によりインポート用DEMファイルが完成する。