地図閲覧サービス  2万5千分1地形図(ウォッチズ)データ利用


 地図閲覧サービスは非常に便利なデータで,電子国土ポータル(http://portal.cyberjapan.jp/denshi/)で利用されている,すばらしいデータ・システムです。電子国土ポータルはwebGISです。いろいろな汎用GISソフトで作成したデータもインポート可能で,サイト上で種々の地図を表示するためのAPIなども利用可能です。

 ただ,空間分析やGISデータを作成する場合は使い慣れたGISシステムを利用する方が効率的ですので,上記の地図データをこれらのソフトで利用する方法はないか考えておりました。上記サービスではGISサーバーから提供され地図データを表示していますので,GISシステムにプラグインを作って直接読み込めばいいのでしょうが,これを実現できるのはGISソフトを作っているメーカーだけでしょうし,個人で利用する場合は,そのような大がかりなシステムもデータも必要なく,1/25000地形図数枚分のデータが利用できれば十分と考えます。今回はこのレベルのデータ活用方法を検討しました。 
 以下その手順を示しますが,ブラウザにFireFoxを利用することを前提に話を進めていきます。これ以外,例えばIE,ではこの方法は利用できません。
 

 1.地図閲覧サービス(ウォッチズ)で必要な部分を表示させます。

 この時に地図を拡大・縮小しないでください。下の地図では沖縄国際大学を中心にして表示していますが,これから説明する方法では,今表示している範囲より広い範囲が利用できます。条件にもよりますが,この画面中心から最低1/25000地形図1枚程度が利用できます。


 2.ブラウザのメニューバーよりページを保存します。

  「ファイル」/「名前を付けてページを保存」 



 仮にデスクトップに保存しますと,htmlファイルとフォルダー watchizu_files が生成されます。地図画像データはこのフォルダー内にDLされています。この watchizu_files フォルダーを開き,内部を確認します。

   

 

 さらに webtis_map_obj_data フォルダーを開きます。
 

 多数のpng形式画像ファイルが存在します。これが地図画像ファイルです。後の作業を行いやすいように,このwebtis_map_obj_data フォルダーを適当な場所に移動します。また,下図のaim.gif 〜webtis_limited.js ファイルも不要ですから削除してください。

 

 
  3.ジオリファレンスデータの生成

 あとはこの地図画像イメージデータにジオリファレンスファイルを自動生成することを考えればいいのですが,これは当方が作成しました。
 
   ソフトDL  zipファイルですので解凍してください。

 解凍した生成した pgw_make6.exe を上記地図画像データ(png)の保存されているフォルダーにコピーする。
 


 pgw_make6.exe をダブルクリック起動しますと自動的にジオリファレンスファイルpgw を生成します。(pngデータを処理する場合はpgwを選択してください。)

 【バージョンアップ】 kmlを選択するとwatch.kmlファイルを生成します。これらのpngファイルと同じ場所にこのkmlファイルがあれば、ダブルクリックでグーグルアース上にデータを表示します。お試しください。

 何かの原因でプログラムが途中終了した場合,log.txtファイルや生成したpgwファイルを削除してからプログラムを起動し直してください。

 後は,ソフトを使って開いてください。ただし上記の多数の地図画像イメージをジオリファレンス情報をもとに開きますので,多数のオブジェクトが生じます。



QGIS「バーチャルラスタの構築(カタログ)」利用によるラスター表示
 
上記ラスターオブジェクトは多数オブジェクトを開く必要があり,各データで座標系を設定する必要まである.このような場合はカタログ利用でバーチャルの1枚画像として処理しておくと便利である.
 これらのpngデータが収容されたフォルダーを対象に「バーチャルラスタの構築(カタログ)」を使ってpngファイルを表示する前に処理する.
 メニューより,ラスター/「バーチャルラスタの構築(カタログ)」.
      
 上記処理で mosic.vrt ファイルを生成する.このファイルを開く場合は1個のファイルとして取り扱うことができる.先ほどのキャプチャー画面と比較してください.レイヤパネルの表示状態を比べてください.