X.メッシュデータを利用した数値計算

 V章で解説したようにして作成した標高メッシュデータは,VerticalMapperの機能を利用すると,種々の機能が利用でき,特に数値標高データから,地形の傾斜と傾斜方向を簡単に計算表示することができる。図−1の右上は標高ポイントデータ,左上は作成したメッシュデータを表示したもの,左下は傾斜を計算し表示したもの,右下は傾斜方向表示したもの。


図−1 傾斜及び傾斜方向表示例

 また,V章で解説したようにして作成した標高メッシュデータは,ソフトの機能を利用すると,テキストファイルとして,値を取り出すこともできる。(図−2) このようにして得られた数値データを,プログラムを使って数値計算などに利用できる。さらに,その計算結果を,この形式でファイルに出力し,MapInfoに読み込めば,作図などMapinfoが持っている種々の操作が可能となる。以下その例を挙げる。


図−2 標高メッシュデータ例(MapInfoより出力)

 図−3は,30m間隔のメッシュデータを利用して,その地点の傾斜を計算し(プログラムを作成),さらに,前述したファイル形式で書き出し,VirticalMapperにインポート後出力したものである。青色が平坦,赤に徐々に変化するに従って,傾斜が急になっている。


図−3 傾斜算出フィルター表示例

 図−4は,テキストファイル形式で出力されたメッシュデータを数値計算し作成した接峰面図である。図−3の作成手順と同様に出力した後,ソフトの等高線作成機能で,等高線図に変換した。


図−4 接峰面図と等高線図(下:接峰面図)

 図−5は,数値計算結果のメッシュデータをリージョン化し,Mapinfoの主題図作成機能を利用して作成した図である。


図−5 傾斜計算出力

参考文献
  数値地図と汎用ソフトを利用した図化・解析



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