(2)既存データの取り込み
 既存の地質図,地形区分図や論文・報告書付図などを調査範囲の地形図にまとめる方法を述べる。基本的な作業は以下に示すとおりである。(1)で示した方法と基本的に同じであり,登録する座標系及び座標値をベースマップと同じにすれば,図は重なる。

 @以下のような図面をスキャナーを利用して,取り込む。(ラスター or ビットマップ)
 A(1)と同様の方法で,これらの図面に座標を与え,GISソフトで取り込む。

  
図−4 地形分類図,地質図,論文付図

 (3)ラスターデータからベクトルデータ(ポリゴン,ライン,ポイント)  

 地形分類図を例に,ラスターデータから,ベクトルデータへの変換作業を説明する。ベクトル化することによって,GISソフトの種々の機能が利用できるようになる。(図−5)

   @地形分類図にベースマップと同じ座標を与えて取り込む。
   A地形分類図を表示し,GISソフトの機能を利用し,境界線などをトレースし,ある地形区分のポリゴンを作成する。
   B作成したポリゴンに属性(地形区分記号など)を与える。


図−5 ポリゴン化した地形区分図

 ポリゴン化した地形区分図はベースマップ上に表示することが可能となる。(図−6−1)
 また,それぞれの統計処理や着色,他の図(ポリゴン)と重ね合わせることも可能となる。(図−6−2)


図−6−1 地形区分とベースマップ表示



図−6−2 地形区分

 地質図を作成する場合など,地形区分を参考に,境界線などを描くことができるようになる。また,ポリゴン化すればGIS主題図作成機能を利用して,図の着色等を簡単にできる。


図−7 地質図作成例

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